アートマーケットで出逢いアレコレ

 紙漉をはじめてちゃんとした出店は初めて・・
と言うことで、準備にもアタフタし、
作品自体は少なかったけれど、まずはチャレンジ!
今回はお外で紙漉体験がどれだけできるのかを
実験したかった。

当てられた場所は「実験室」!
こりゃいいーー!
日当たりも良くてポカポカ◎
机も広々丈夫だし、流し台もたくさん!
良い環境だ。

朝、長須を出る時にアツコさんから連絡があって、
三椏をたくさん取ってきてくれた。
前日、あゆの里矢田川での展示で
三椏を飾ったのがかわいくて、
アートマーケットにも飾りたくて
朝時間あれば三椏取りに行くーーって
ちょうどアツコさんにお話ししていた。
…案の定時間なく、取りに行くの
あきらめてた時に、このお知らせ!
すごくうれしい。
朝からこんなステキな気持ちで
送り出してもらって、それだけで
この日は一日シアワセに過ごせると感じた。

三椏。とても春らしいし、何てったって
紙の原料だし、そぼくな花がまたステキ。
あまり柄ではないけど、鑑賞植物や生け花好き。
なんかそこに花や植物が飾られてると、
ピリッと空間が切り替わると言うか、
改まった気持ちになって、落ち着く。
その周りも片付けたくなるし。

なんだか話がそれたけど、とにかく
すごくうれしかったのだ。
展示という静のなかに「生」が
あることがことのほか大事に感じる。



今回の体験は少量の楮パルプを叩解(打解?)する
作業も体験してもらい、あらかじめ準備しておいた
漉き舟(舟立て)に叩いた原料を付け加え、
ネリを加えてちょいと手抜きだけど、
ばい竹だけで混ぜた。

一番目に来られた女性は子供さんたちと
交代しながらチャレンジ。
すごくベッピンさんのステキな方で、
アレコレ話をしていたら、
「あの新聞にでていた人ですか?」と
なんだか感激してもらい、長須に行ってみたかった
と言われて、ワタシまで感激!
妙に話も盛り上がり、ワタシも一緒に
楽しい体験時間になった。
他のブースを見て回ってもらう間、
圧搾してしばし窓に貼り付けて干す。

その間にも、竹野の青山さんやジネンアンの
元気さん&アオちゃんご夫妻も寄ってくださって、
なんだかうれしい祭りのようだった。

イイよなー、出店した時にこうやって
初めて会う人も知り合いが来て下さるのも
みんなミックスして、たのしい&シアワセ!

ホントに、寄ってくださった方たちと
お話ししていて、何だか気が合うと言うか
初めて話すのに、初めてじゃない風な人が
すごく多くて、お喋りが楽しかったなー
こんなモノなのか、偶然なのか・・

とあるご夫妻は、なぜかワタシの名前
「アイカ」で盛り上がり、お知り合いに
名字が「秋鹿」とい書いて「あいか」と呼ぶ
人がいるとか、島根の方にその地名もあるし
「あいか」名字の人が多いとか・・・
「秋鹿」さんと結婚したら、自己紹介する時に
「あいかアイカです・・」ってなるなぁー
と、三人で大爆笑。
それいいなー あいかアイカなりたい!
ただいま絶賛「秋鹿」さん募集中!!

とまた別のご夫妻はご主人が村岡区村岡の
ご出身で、奥さまが大阪の方。
また妙に関西つながりで奥さまと話が合って
但馬の野菜の美味しさとか、
田舎の「良さ」で盛り上がったーー!
嬉しいことに前回のブログ記事に
「村岡区で紙漉を昔やっていたことを
初めて知った」とコメントまで下さった。
こちらこそ、知っていただけて本当に嬉しい。
村岡でできることはたくさんある。
ぜひまたご夫婦で長須に来て下さるのを
楽しみにしておこう。

 作るのが大好きなお兄ちゃん。
お母さんと弟くんは他を見て回る間、
一人でワタシと一緒に紙漉をした。
この子、筋があると思う。
ホントにほったらかしてても?
自分で一生懸命、原料すくって揺すって
「自分で良いと思うところまでやってね」
といったら、ちゃんと良いと思うところ
までやった。エライ。
紙を乾かす時間までなかったけど、
ちゃんとお家で干せたかな?
どんな紙に仕上がっただろう、
どんな風に使うかな?
また会って聞いてみたい。また会えると良いな。
紙漉してくれてありがとう。


 ホッと一息ついたところで、同じ実験室で
「染め物」体験をされていたオッチャンが
スコーンや豚まんを下さった。
そもそもこの実験室は普段、オッチャンの
染め物体験教室に使われていて、
今日はワタシがそこに少しお邪魔しているのだ。
おいしい・・・ほぅーーーっと
話しを聞いていると、なんと!!!
昨年冬、「おおや市」に手伝いに行った時
あのおいしい「お焼き」を作っていた
お母さんの旦那さまだった。
どおりで・・おいしいわけだ。
今日もあっち(調理室)でだしとるよーって。
なかなか実験室から離れられなかったけど、
タイミング見てやっと「お焼き」を
買いに行けた。


その際にチョロッとお隣の陶芸屋さん
「奏鎮窯」を見させていただいた。
作家の井上奏さんはすごく穏やかな優しい
空気があふれる若手の作家さんで、
少しの時間だったけど焼き物の説明をして下さった。
特に、おちょこによってお酒のうまさが
変わる話はかなり魅力的だった。
しかもそれがかなりマニアックで、尊敬!!
というか、ゼヒともお酒と「奏鎮窯」のおちょこで
気軽に味わわせてくれる呑み屋してほしいな。

しかし、この井上さんスゴイ人!
ちょいと今、ネットで調べたら、あの版画家の
岩田さんがされている「川のほとり美術館」で
昨年、個展をされている。
しかも姫路で窯も作っておられるそうだ。
25歳の落ち着きには全然見えなかったけど、
こんな人がおるんだなーー、世の中。
http://www.giga-music-works.com/blog/miki/article.php?id=2323

ひょっとして先日の「味覚の展示場」でも
川のほとりブースに焼き物が色色あったけど、
井上さんのも並んでいたのかな??
ともあれ、何だかつながりがあってうれしいな☆


と、実験室に戻ってきたワタシに
オッチャン、もとい戸川さんが
残った染料液で「紙染めてみる?」と
提案して下さり、長須で漉いた紙を
初めて染めることにした。
上の写真は「くちなし」。戸川さんが
ちょうどハンカチをキレイなまあるい色味の
黄色に染めていて、それが「クチナシ色」だった。

それも魅力的だったけど、足下にあった
「茜」を使わせていただいた。
紙は布よりよく染まるし、薄めにほのかに
染めてみよう、とタライに薄めて用意して下さった。
そのままチャポーン。
待つこと15分くらい。
スゴイ染まったーーー!っていう訳じゃないけど、
乾いた時に見える色がすごく楽しみだ。
いいなーやっぱり草木染めも。
紙は草木染めとも仲良し。

戸川さんが大屋でされている
体験型キャンプ場「アルトス・ヴィレッジ」
http://www.yabusci.or.jp/virtual/company_list/altos-village/

戸川さん、いろいろとありがとうございます。
またアレコレ教えて下さいね!!


あーーーーーーっという間に、
ガラガラ閉店のお時間。
片付けが済んだ後は打ち上げならぬ
素朴な?懇親会!!
これがまた贅沢☆
豚汁に、玄米に上垣さんちのタマゴ、
大根を炊いたモノにお味噌、
そして、ノンアルコール!!
疲れも程ほど、こんな時はこの食事が
体に染みこむ。
うっかり食べてしまって・・・
キレイな写真じゃないけど。
取り留めもなく、大屋のみなさんや
作家さんたちとお話も楽しく、ステキな
気持ちいっぱい抱えて長須に戻った。

いつもいつもみなさん、ありがとう。
こういう繋がりを出逢いを積み重ねたい。